Kindle出版のやり方|本の作り方から出版まで

「Kindle出版、やってみたいけど、何から始めればいいんだろう?」

そう思って調べ始めたものの、情報が多すぎて頭がパンクしそうになっていませんか?

「本を出す」というのはどこか敷居が高いイメージがあって、出版社に持ち込むなんて夢のまた夢。

でも、Kindle出版なら、自分のペースで、自分の言葉で、本が作れます。

この記事では、実際にKindle出版を経験してみてわかった、準備から校正、スマホでの操作、売れない理由、そして絵本の作り方まで、リアルな体験をもとにお伝えします。

Kindle出版のやり方|出版の準備と校正

Kindle出版の校正|Googleドキュメントでやってみた結果と注意点

「原稿はGoogleドキュメントで書けばいいか」と軽く考えていたのですが、これが思った以上に落とし穴だらけでした。

校正のやり方ひとつで仕上がりが大きく変わることを、身をもって体験しました。

Googleドキュメントで作るとレイアウトが崩れる

 

Googleドキュメントで原稿を作成してKindleに変換すると、レイアウトが崩れることがあります。

具体的には、フォントの種類や大きさ、行間や字下げ(インデント)が、Kindle端末やアプリで表示したときに意図した通りにならないことが多いです。

😓 ここが大変だった

「完璧に整えたはずなのに、崩れてる…」と、Kindleアプリで確認したとき正直かなりがっかりしました。

特に日本語の改行位置や、インデントのズレが目立ったので、修正に想定外の時間がかかりました。

Googleドキュメントは、Web上での共同作業には便利なツールです。

ただし、Kindle向けのepub形式に変換する際に書式情報が正確に引き継がれないことがあります。

特に日本語の縦書き対応や、画像の配置が絡む場合は要注意です。

校正ツールとして使うのは問題ありませんが、最終的なレイアウト調整は別のツールで行うことを強くおすすめします。

Kindle Createはリンクが貼れない問題がある

Amazon公式が提供するKindle Createというツールがあります。

直感的に操作できて便利なのですが、使ってみて気づいた大きな問題がありました。

ハイパーリンクがないです。

⚠️ 注意:「参考サイトのURLを本文中に入れたい」「関連記事に飛べるようにしたい」と思っていたのに、Kindle Create上ではリンクが正しく動作しないことがあります。ウェブコンテンツを作り慣れていると、リンクが当たり前の感覚なので、これは地味にストレスでした。

外部リンクを多用したい場合は、epub編集ツール(例:Sigil)を使うか、リンクの代わりにURLをテキストとして表示する方法を検討してみてください。

固定レイアウトはKindle Createを使う

Kindleの本には大きく2種類のレイアウトがあります。

レイアウト種類 特徴 向いているコンテンツ
リフロー型 文字サイズに合わせてレイアウトが自動変化 小説・実用書・エッセイ
固定レイアウト型 ページのデザインが固定される 絵本・写真集・漫画

絵本など、画像で本を構成する場合は、固定レイアウトが向いています。

固定レイアウトの作成には、Kindle Createを使うのが基本です。

Kindle Createを起動したら、新しいプロジェクトを作成する際に「固定レイアウト」を選ぶだけでOKです。

😊 ここは意外と簡単だった

固定レイアウトの選択自体はKindle Createの画面に従うだけで、操作は難しくありませんでした。

「難しそう」と思って後回しにしていたのが、やってみたら拍子抜けするくらいスムーズでした。

ただし、固定レイアウトはリフロー型に比べて制作の難易度がやや上がります。

きっちり作りたい場合は専門書・別記事へ

レイアウトにとことんこだわりたい方、商業クオリティに近い仕上がりを目指したい方には、専門書やより詳しい解説記事を参考にすることをおすすめします。

Kindle出版に関する書籍もKindleストアで複数販売されていますので、ぜひ活用してみてください。

Kindle出版で売れない理由と収益の仕組み

「出版した!やった!」、でも出版しただけでは売れません。

「本を作れば読者が来る」というのは幻想で、出版するだけでは誰にも届かないのが現実です。

出版するだけでは売れない|マーケティングが必要な理由

Kindleストアには膨大な数の本が登録されています。

その中で自分の本を見つけてもらうには、検索されるキーワードを意識したタイトルや説明文の設定、SNSやブログでの告知など、マーケティングの視点が不可欠です。

💡 「いい本を作れば売れる」は残念ながら正しくありません。

「いい本を、正しい人に届ける仕組みを作る」ことが、Kindle出版で収益を上げるための本質です。

Kindle Unlimitedの収益の仕組みを知っておこう

「本が売れなくても収益が出る」仕組みとして、ぜひ知っておいてほしいのがKindle Unlimitedです。

Kindle Unlimited(読み放題サービス)に登録した本は、読者に購入されなくても、読まれたページ数に応じて収益が発生します。

この仕組みはKENPC(Kindle Edition Normalized Page Count)と呼ばれており、読者が実際にめくったページ数に基づいてKindleグローバルファンドから分配される形です。

情報源:[Amazon KDP公式ヘルプ「Kindle Unlimitedのロイヤリティ」]

😊 知ってよかった

購入されなくてもページを読んでもらえれば収益になるということで、短い本でもコンスタントに読まれれば積み重なっていきます。

まずはKindle Unlimitedへの登録(KDPセレクトへの参加)を検討してみてください。

Kindle出版スマホのやり方

「スマホだけでKindle出版ってできるの?」

結論から言うと、スマホでも原稿作成からepubの書き出し、KDPへの登録・出版まで、一通りの作業は対応できます。

ただし、「どこまで作り込みたいか」によって、PCが必要になってくる場面が出てきます。

そこを正直にお伝えします。

Kindle出版やり方スマホの手順

スマホで使える原稿作成ツール

スマホで原稿を作るツールは、いくつか選択肢があります。

ツール 対応OS epub書き出し 特徴
Googleドキュメント iOS・Android △ Word形式またはepub形式で書き出し可。ただしレイアウト崩れに注意 無料・どのスマホでも使える
Pages iOSのみ ✅ epub直接書き出し可(リフロー型・固定レイアウト両対応) Androidでは使えない

GoogleドキュメントはiPhoneでもAndroidでも使えるので、機種を問わず手軽に始められます。

ただし、Googleドキュメントで作成したファイルをKDPに提出すると、レイアウトが崩れやすいという注意点があります(前述の通りです)。

PagesはiOS専用ですが、epub形式で直接書き出せるため、仕上がりのコントロールがしやすいです。

AndroidユーザーはGoogleドキュメントでWord形式(.docx)またはepub形式に書き出してKDPに提出するのが現実的な流れです。

😊 ここはスマホで完結できた

シンプルなテキスト中心の本なら、Googleドキュメントで書いてそのままKDPにアップロード、というルートでも出版できます。

KDP自体はブラウザベースなので、スマホからログインして登録・出版操作まで一通り完結します。

Kindle出版の注意点とデメリット|PCを使うべき理由

「じゃあ全部スマホでいいじゃん」と思いますよね。

でも、作りたいものにこだわり始めると、だんだんスマホのアプリだけでは限界が見えてきます。

スマホで作れる範囲と、できないこと

テキストを流し込んでシンプルにまとめるなら十分ですが、たとえば次のようなことをやろうとすると、途端に壁にぶつかります。

これらはすべて、epubのソースコード(HTMLとCSS)を直接書き編集する必要があります。

コードエディタ(例:VSCodeなど)はPC環境でないとまともに使えないので、こういった作業はPCが前提になります。

😓 ここで限界を感じた

「リンクをもっと細かく制御したい」「CSSで見た目を整えたい」と思い始めたとき、スマホのアプリだけでは対応しきれなくなりました。

結局、PCでepubのコードを直接触ることになって、「最初からPCで作っておけばよかった」と思いました。

「シンプルな本ならスマホ、こだわるならPC」が正解

やりたいこと スマホ PC
テキスト中心のシンプルな本 ✅ 対応可(Googleドキュメント・Pages) ✅ 対応可
固定レイアウト(絵本・写真集) △ Pagesで書き出せるが細かい調整は難しい(iOS限定)。PDFをKDPに直接UPも可能だがKindle Createより品質が不安定 ✅ Kindle CreateでKPF変換が品質・機能ともに確実
本文中へのリンク埋め込み △ Pagesなら基本的なリンクは可能(iOS限定)。細かい制御はPC必要 ✅ epubのHTMLを直接編集
CSS・スタイルの細かい調整 ❌ 対応困難 ✅ コードエディタで自由に編集
KDP登録・価格設定・出版操作 ✅ 対応可 ✅ 対応可

「とにかく1冊出してみたい」という段階なら、スマホだけで十分です。

でも「ちゃんと読みやすく作りたい」「リンクも入れたい」「デザインにもこだわりたい」となってきたら、PCに移行するのが正直おすすめです。

実はHTMLファイルでもKindle出版できる

「epubのコードを直接触る」と聞いて、難しそうと感じた方もいると思います。

でも実は、KDPはHTMLファイル(ZIP形式)での原稿アップロードにも対応しています。

そして、epubの中身はHTMLとCSSで構成されています。つまりWebサイトを作る知識がそのまま活かせます。

HTMLのタグの書き方、CSSでのスタイル指定——これはKindle本の構造と基本的に同じです。

メリット デメリット
HTMLで出版 Web制作の知識がそのまま使える。リンク・スタイルを自由に制御できる。テキストエディタだけで完結 HTMLの基礎知識が必要。KDP独自の仕様(epub変換後の挙動)を把握する学習コストがある
Word・Googleドキュメントで出版 操作が直感的で誰でも始めやすい レイアウト崩れが起きやすい。細かい制御が難しい
Kindle Createで出版 Amazon公式ツールで品質が安定。固定レイアウトにも対応 リンクの扱いに制限あり。凝った構造には不向き

Webサイト制作の知識があれば、HTMLでの出版は意外とハードルが低いです。

逆に、HTMLを学んでいない方が「epub内のコードを触りたい」と思ったとき、HTMLの基礎があるとぐっと理解しやすくなります。

📖 関連記事:HTMLの基本はこの「箱」の考え方だけ|独学で最初に覚えるタグ10選と学ぶ順番

AIで丸ごと生成したコンテンツはNG

最近、ChatGPTなどのAIで原稿を丸ごと生成してKindle出版する事例が増えていますが、これはAmazonのKDPコンテンツガイドラインに抵触する可能性があります。

AmazonはAI生成コンテンツに関するポリシーを強化しており、出版時にAI生成コンテンツの有無を申告するよう求めています。

ガイドライン違反と判断された場合、出版停止や削除のリスクがあります。

情報源:[Amazon KDP「コンテンツガイドライン」公式ページ]

⚠️ AIをリサーチや文章チェックに使うのは問題ありませんが、コンテンツをAIに丸投げするのは避けましょう。読者にとって価値のある、自分の言葉で書かれたコンテンツが、結果的に長く読まれる本になります。

まとめ|Kindle出版のやり方

Kindle出版で作れるコンテンツ|絵本のやり方と固定レイアウト

ここまで読んできて、「Kindle出版ってテキストの本だけじゃないの?」と気づいた方もいるかもしれません。

実はKindleでは、さまざまな形式のコンテンツを出版できます。

絵本を作る場合は、必ず固定レイアウトを選択します。

固定レイアウトであれば、絵と文字の位置を固定したまま出版できるので、読者がどのKindle端末で読んでもデザインが崩れません。

Kindle Createで固定レイアウトを選び、画像ファイル(JPEGまたはPNG)とテキストを配置していくのが基本的な流れです。

1ページずつ丁寧に確認しながら作ることで、完成度の高い絵本に仕上がります。

コンテンツの幅が広いのも、Kindle自費出版の大きな魅力のひとつです。

「こんな本も出せるんだ」という発見が、次の作品を作るモチベーションにもなります。

実際に出版した絵本のご紹介

実際に私が出版した絵本があります。

タイトルは「絵本で覚える英文法 ケーシーと大きな扉の世界」です。

英語の文法を、物語を通じて自然に身につけてもらえるように工夫した一冊です。

難しいと感じがちな文法のルールを、ページをめくるたびに絵と一緒に体感できる構成になっています。

大きな扉の向こうに広がる世界を、ケーシーと一緒に旅しながら英語に親しんでいただける内容です。

絵本で覚える英文法 ケーシーと大きな扉の世界 書影

📚 出版書籍

絵本で覚える英文法
ケーシーと大きな扉の世界

Amazonで見る
😊 完成したときの感動

固定レイアウトで絵本を作るのは、テキスト本より手間はかかります。

でも、完成したときの達成感は格別でした。「自分の本がKindleストアに並んでいる」というのは、何度見ても不思議な感覚で、嬉しいものです。

📌 この記事のまとめ

次にやること

一番の壁は、最初の一歩を踏み出すことです。

「完璧にできなくてもいいから、まずやってみる」。そのマインドセットが、Kindle出版の第一歩になります。

まずはKDPアカウントを作成するところから始めてみてください。

アカウントを作ってKindle Createをインストールしたら、もう半分は進んでいると思っていいです。

あなたの本が、Kindleストアに並ぶ日を楽しみにしています。

【参考情報源】

・Amazon KDP公式ヘルプ「Kindle Unlimitedのロイヤリティ」(https://kdp.amazon.com/ja_JP/help/topic/G201541130)

・Amazon KDP「コンテンツガイドライン」(https://kdp.amazon.com/ja_JP/help/topic/G200672390)

・Kindle Create 公式ダウンロードページ(https://kdp.amazon.com/ja_JP/help/topic/G202131100)